我が国の産業競争力の維持・向上やカーボンニュートラル等の社会課題を解決するには、年々指数関数的に複雑化かつ大規模化する計算を適時処理する必要があります。これは即ち従来の古典コンピュータのみでは量的・質的に解けなかった問題を現実的な時間で解く技術の必要性を意味します。そこで、量子インスパイアド技術を含む量子コンピューティング技術と人工知能(AI)技術を組み合わせることによって、計算能力の飛躍的な向上やデータ利用の高度化を実現することが可能になると期待されています。
本事業では、量子・AIハイブリッド技術を活用したアプリケーション創出の促進を目指して、さまざまな用途に再利用可能な形でアルゴリズムを実装した共通ライブラリの開発と、継続的な管理体制の構築・整備を実施します。
共通ライブラリの開発
従来技術では解決が困難なビジネス問題の規模や複雑さに対応可能で、単一及び複数の分野で共通的に使用可能な、量子・AIハイブリッド技術を活用したアルゴリズム等で構成する共通ライブラリを開発します。
共通ライブラリの整備
開発した共通ライブラリを試行できる「場」を、産総研ABCI上に実装し、ユースケース創出から共通ライブラリの開発・維持を持続的に実施する体制を構築します。
関連サイト
謝辞:この成果は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「量子・古典ハイブリッド技術のサイバ-・フィジカル開発事業」(JPNP23003)の委託事業の結果得られたものです。